「飛龍座長不在のため◯◯円キャッシュバック」?こは如何に

入場料値下げって客に媚び過ぎではないかと心配になってくる。そんなことまでして客寄せしてなんの意味があるのかな。劇団近江飛龍の矜持はどこへいったのかと問いたい。この劇団は系列の(親戚筋の)劇団グループのなかで唯一存在感を発揮してきたのだ。ここまでへりくだることはないだろうに。

 

浪速クラブといえば良質の芸能を低価格で提供する最大級に良心的だ劇場だ。変な値崩れ現象は劇場の評判に悪影響を及ぼしかねない。こんな悪しき前例は今後浪速クラブに乗るよその劇団に迷惑だという声も聞こえてきそうだ。

 

今月座長に復帰した近江飛龍は若手座員たちを信用していないのかな。試みであったとはいえ先月は春之介・小寅丸を劇団ニュー・リーダーに格上げして、興行成績は上々であったではないか。春之介は副座長の経験があるとはいえ二人のニュー・リーダーは慣れない劇団指導者の立場で奮闘した。その甲斐あって(奈良県は御所という大阪周辺のファンにとって交通至便とはいえない場所柄にもかかわらず)徐々に客入りも向上。春之介・小寅丸は重責に耐えながら指揮権発動の仕方を学んでもきたのだ。また大輔、あさり、大和、明日香そして真央もそれぞれの立ち位置をふまえて大いに貢献した。そんな若手の力量を近江飛龍は充分理解しているはずだ。昨年秋、飛龍座長は自身の健康不安をきっかけに劇団指導権を若手に譲ろうと決意したではないか。創意工夫に長けたベテラン座長として活躍してきた飛龍だ。たとえ劇団座長のポストを退いても側面から劇団(「劇団飛龍」)を支えることは充分可能だ。

 

飛龍座長には先月羅い舞座 御所店での貴重な経験で大いに成長している若手たちの芸を信頼してほしいと願う。