(短期、長期にかかわらず)パリ滞在者にとってコスパの高い公共交通乗り放題パ定期券

2018年3月下旬の1週間にわたる今度の旅行はパリ・オペラ座Palais GarnierとOpéra Bastille)でバレエとオペラを見るのが目的だった。滞在中市内を経済的かつ楽に移動したいとピタパやスイカみたいのものがないかとネット検索して「パリヴィジット」に行き当たる。

 

<ネット情報> PARIS VISITE(パリヴィジット)は、 海外旅行者を対象としているカードで、決められた区域(ZONE ゾーン) を運行する地下鉄・バスなどの公共の交通機関が、全て1枚で乗り放題となるチケットです。 チケットは1日券から5日間券までがあります。 このチケットは加えて美術館や博物館など主要観光スポットで入場料が割引となる観光特典もつきます。http://paris-travel.amary-amary.com/c_trafic/parisvisite.php

料金:

<ネット情報>

①ゾーン ZONE 1-3(注記:パリ市内中心部) 1日間券 12€(子供 6€) 2日間券 19,5€(子供 9,75€) 3日間券 26,65€ (子供 13,3€) 5日間券 38,35€ (子供 19,15€)

②ゾーン ZONE 1-5(注記:パリ市内中心部とその周辺部を含む。観光客でもZONE 1-5は大抵行き来するはず) 1日間券 25,25€(子供 12,6€) 2日間券 38,35€ (子供 19,15€) 3日間券 53,75€(子供 26,85€) 5日間券 65,8€ (子供 32,9€) http://jams-parisfrance.com/info/metroparisien_tarifs/ https://www.ratp.fr/en/titres-et-tarifs/paris-visite-travel-pass

 

出発前からZONE 1-3の範囲で使える5日間券 38,35€ (子供 19,15€)を選ぼうと決めていた。そこで パリの玄関口CDG空港で構内のSNCF( Société nationale des chemins de fer françaisフランス国鉄) 切符売り場へ向かう。入り口付近にはSNCF公式ガイドらしき人たちが数人いる。あるガイドさんから耳寄りな情報。Paris VisiteよりNavigo Découverteナビゴ・デクベ(「デクベルト」とは聞こえない)の方がお得だという。前者が38,35€ かかるのに対して22,80€と安い。

 

耳で聞いただけだから条件付き乗り放題パスNavigo Découverteの綴も意味も不明のままだった。(navigoはラテン語由来のイタリア語動詞navigare [英語のnavigate]の一人称単数現在形らしい。découverteは「発見」の意味するので「我は未知の領域を冒険する」てなことか。)切符売り場のカンターでさっき教えてもらったばかりの乗車定期券(la carteの一種だから乗車カードか?)の名称を口真似して購入。代金22,80€のうち5€はカード本体の料金。1週間なり1ヶ月の期限が切れたら各駅のチケット自販機でクレジット・カードや現金でrechargeできる。参照サイト:http://www.hitoriparis.com/benri/navigo.html(操作方法の画像付きでわかりやすい)

http://www.insidr.paris/paris-tips/paris-navigo-pass-jp

 

<ネット情報>

NAVIGOの週間パス“SEMAINE(スメーヌ)”は大変お得なチケットですが、購入と有効期間には注意が必要です。 これは有効となる期間が「月曜日から日曜日まで」と定められていて、日曜日から月曜日に跨って利用する事は出来ません。例えば「水曜日から翌週火曜日まで」という使い方は出来ず、その場合は月曜日から新たなチケットが必要となります。 近郊列車にも乗れる。NAVIGO SEMAINEは、ゾーン1~5のメトロやRERの他、RER(Réseau express régional d'Île-de-France、イル=ド=フランス地域圏急行鉄道網)以外のフランス国鉄SNCFにも乗る事が出来ます。https://pianotohikouki.com/NAVIGO-SEMAINE/Decouverte/Paris-Metro.html(このサイトは乗車パスの画像もあって有益だが、2016年7月に記されているので料金が改定前だ。)

 

一方こちらのパリ交通公団(Régie Autonome des Transports Parisiens、略称RATP)の英語版サイトでは最新料金がわかる。 https://www.ratp.fr/en/titres-et-tarifs/navigo-monthly-and-weekly-travel-passes

 

繰り返しになるが、(月曜日から日曜日までの)ウィークリー・パス22,80€。

 

もう一点注意を要するのは(上記のサイトなどで触れているように)Navigo DécouverteはID用写真(約3x 2.5cm)1枚が必要だ。パスを購入して切符売場の外でもホテルでもパスの指定箇所に勝手に貼り付け、署名をする。ただし鉄道会社は一切確認などしない。雑誌や広告から他人の写真を盗用しても自分と一見似てそうな極東系の同性人物なら問題なさそうだと思う。ひょっとしたら全然似ていなくても駅員がいちいち点検するわけでなし、パスを改札口の機械にタッチさせるだけだ。こういう詐欺まがいのことはしない方がいいだろうが。

 

日本出国前にこの写真を用意するのがベスト。わたしは用意していなかったのでどこで写真を調達すればいいのかと切符売場で尋ねたところどの駅にもある(日本のスピード写真に相当する)Photomatonで撮れとのこと。料金は5ユーロ。

 

あいにく付近に設置されている2台のPhotomatonは故障中。スクリーンにタッチしても反応しない。そのうち1台は5ユーロ札を飲み込んだきり吐き出さない。パリに着いた途端に損した。

 

そばにいたさっきとは別のガイドにきくと次の駅へ行けとのこと。切符を買わなきゃいけないし、おまけにそこでも故障中かもしれない。そこで再度切符売場で尋ねてみる。するとこの階より二階上に「あるらしい」が保証はしかねると言う返事。あっても故障中かもと不安に思いながらもようやく発見。人目につきにくいので利用者が少ないのかPhotomatonは正常に作動。結局写真1枚入手するのに倍額の10ユーロもかかってしまった。

 

そんなこんなで空港到着後知らぬ間に2時間余りが経過してしまうという始末。しょっぱなからトラブってばかりでこれからのパリ1週間滞在が心配になってくる。時間は午後8時。

 

さてようやく入手したパスで予定通りRERとよばれる急行列車でリュクサンブール駅までいき、そこから15分かけて東にあるホテルまで歩くつもりだったが、すでに日はとっぷりくれている。定期券購入でトラブってかなり疲れた。

 

ちなみに、当分パリ再訪の予定はないので中古の「Navigo Découverteナビゴ・デクベ」(本体のみ、要チャージ)をメルカリとラクマ で売りに出している。送料込み五百円。

 

以下は定期券と無関係なおまけ。

 

リュクサンブール駅はかのリュクサンブール公園Le Jardin du Luxembourgの東端。パリ第6区にあり17世紀に造園された有名な場所だ。それに公園の東側にはエリート養成の高校、(パリ)大学などが点在。カルチェ・ラタンQuartier latinとよびならわされる学生街、知識人街の中心部だ。

 

それはさておきタクシーを見つけてホテル名を告げたが、歩いても5分だからと運転手には儲けが少ないと考えたのだろうか、実質上乗車拒否にあう。

 

仕方がないのでなんども道をききながら20分くらいかけてホテルに到着。

 

こういう時こそスマホの道案内があればいいのだが、翌日になってからネットでは評判のいいFree Mobileブランドのsim(30ユーロ、4千円)を購入予定だったのでこの時点ではスマホは役立たず。 このsimは実店舗で買ったが、店員さんが丁寧に指導してくれたので入店後10分くらいでネットに接続できた。助かった。

 

話変わってパリ市内の印象はというと物乞いが多い。ネット新聞によると人数ではニューヨークをしのぐとか。地下鉄の構内で大男の老人(白人)が床に這いつくばるようにして小銭を乞うているのには驚いたし、痛々しい。また地下鉄構内の座席で寝袋にくるまって寝ている人を何人も見かけた。食べ物はどうするんだろう。構内を出入りするには切符がいるし。。。