プロとアマが交流する能楽教育体制

同志社女子大学能楽部自演会

立命館大学京都女子大学能楽部が共演)

2019年11月3日、梨木神社(京都御所東隣)能舞台

大学能楽部の発表会は初めての鑑賞だった。

 

これまで何度か観世会館や金剛能楽堂でプロの能楽師による舞や囃子の指導を受けるアマチュアの成果発表会は見せていただいている。(観劇が無料であることばかりでなく、時々経験する少量ながら豪華なお弁当のふるまいには驚かされる。)いつも感心するのはお弟子さんたちに対する師匠連の心遣いだ。朝の9時ごろから夕方6時ごろまでの長丁場だが、師匠が弟子の出演時に篤いサポートをする。もっと驚かされるというか、能楽ファンにとってありがたいのは観客の興味を盛り立てる意味だろうか、師匠連がまいい、楽を奏でる。入場料、少なくとも5千円くらい払わなくていいんだろうかとちょっぴり不安になるくらいだ。

確かにお弟子さんたちの存在、アマチュアに対する指導は公的な援助があるわけではない能楽師にとって技の教授は重要な収入源だろうが、それにしても手厚い指導であり援助であると思わされる。

 

この自演会でも仕舞、囃子、地謡にベテラン能楽師が登場。とりわけ後半で番外仕舞として味方玄(みかた・しずか)さんが善知鳥(うとう)を演じた。トリは番外舞囃子でプロの囃子方と共演した片山九郎右衛門さんだった。お二人とも見事な舞ぶりだった。

 

ところで梨木神社能舞台は(橋掛りこそないものの)古典芸能の場所として似つかわしい雰囲気を備えていた。かなりの年代物と見受けられる(影向の松を描いた)鏡板も見る者の心を落ち着かせる。

 

話題が全く別方向になるが、演者の一人味方玄の弟さんである味方團(みかた・まどか)さんが推奨する京都の和菓屋「大黒屋鎌餅本舗」の「鎌餅」と「でっち羊羹」を食べてみた。どちらも上品というか、控えめな甘さと心地よい食感で病みつきになりそうだ。

 

この和菓子のことはネットで公開されているインタビュー記事で知った。https://news.line.me/issue/oa-serai/2093c1700139

大黒屋鎌餅本舗の珠海記事はこちら。

https://blog.goo.ne.jp/mimoron/e/d308580b43606bce39d3185e047220bb

お店は御所の北側(今出川上ル4丁目)だが、河原町四条の高島屋京都店でも買える。地下1階和菓子売場の一角が京都の和菓子が各種並べられており、その中に鎌餅とでっち羊羹が混じる。