2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

森川劇団は見ごたえあり!

2017年7月29日、池田呉服座 明日が千秋楽、せっかくいい劇団にめぐり会えたのにもう終わりだ。太夫元、座長、副座長をはじめみなさん好感がもてる。それから気になるのが新入り座員、一代新之助。この人、身振り手振りがなんとも美しい。舞台上の動きがすべ…

歌舞伎雑感 —− 仁(ニン)と芸の寿命

2017年七月大歌舞伎、松竹座 【夜の部】 舞踊『舌出三番叟』(正式名称[本名題]は『再春菘種 またくるはる すずなの たねまき』 鴈治郎、壱太郎 四代目鶴屋南北『盟三五大切』 仁左衛門、時蔵、染五郎、鴈治郎、松也、ほか ================…

男と女が入れ替わる(gender role reversal / gender fluidity)

森川劇団 2017年7月 池田呉服座(大阪府池田市) 7月20日お芝居外題『変な男と変な女』 主演:劇団座長 森川竜二・劇団「絆」座長 錦連 この芝居始まってしばらくはよその劇団などで何度か見たと思った。しがない茶店を営む老婆が土地のヤクザから借金と取り…

ある能公演からの連想 ー 見え隠れする物語の連鎖

片山定期能 7月15日(土)12:30~16:50 京都観世会館 能「張良」武田邦弘 狂言「仏師」茂山良暢 能「松風 見留」片山九郎右衛門 (狂言の前後に片山伸吾、梅田邦久らによる仕舞が二曲) 10分の休憩2回を含む4時間あまりの公演。中身も濃かった。(上記演目…

(国際)人文系学会での発表のあり方

今年は6月と7月、アテネ、ロンドンで口頭発表させてもらった。自分のことは棚に上げての発言なのだが、毎度思うのは口頭発表といういわば演技の舞台であらかじめ用意した台本をそのまま読み上げる人が今も絶えない。話の内容が聞き手の関心事であるとないと…