2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

加古川本蔵と大星由良之助は肝胆相照らす仲だ

大阪国立文楽劇場 2019年11月公演 夜の部 通し狂言『仮名手本忠臣蔵』(八段目より十一段目まで) 前 竹本千歳太夫、豊澤富助 後 豊竹藤太夫、鶴澤藤蔵 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー このうち「山科閑居の段」が強く印象に残る。こ…

名優が演じる歌舞伎は<現代劇>だとつくづく思う

新作シネマ歌舞伎『女殺油地獄』(幸四郎・猿之助主演) 映画版監督:井上昌典 歌舞伎界の「若手」リーダーたる松本幸四郎と市川猿之助はこれまで10年近い地道かつ冒険心溢れる奮闘が現代歌舞伎の活性化に大きく貢献していることがこの映画版(昨年7月初演)…

プロとアマが交流する能楽教育体制

同志社女子大学能楽部自演会 (立命館大学と京都女子大学の能楽部が共演) 2019年11月3日、梨木神社(京都御所東隣)能舞台 大学能楽部の発表会は初めての鑑賞だった。 これまで何度か観世会館や金剛能楽堂でプロの能楽師による舞や囃子の指導を受けるアマチ…

京都能楽界の活況は観世寿夫も認めるのではないか

第61回京都観世能 2019年10月27日 「安宅」、「卒塔婆小町」、狂言「墨塗」、「融」 この日は(梅若実主演の「卒塔婆小町」が原因で)常にもまして盛況だった。そのせいで二階自由席(6千円)がすでに満席。仕方なく4千円を足して(残り福かもしれない)一…